物事には「光と影」が存在します。
経営にも「光と影」があります。
だから、「プラスの管理会計」と「マイナスの管理会計」の両睨みで経営を俯瞰する必要があります。
そもそも「プラスの管理会計」の本質は、京セラ名誉会長・稲盛和夫氏の次の名言で表現できます。
売り上げを最大に、経費を最小にすれば、儲けが生まれる
この言葉を「数字」で理解し、「数字」を経営に活かすことを「プラスの管理会計」と呼んでいます。
ところが経営管理というと、この「プラスの管理会計」ばかりに注目が集まる傾向があります。
たとえば「業績評価主義」という仕組みがあります。
「売り上げを上げた人には、高いボーナスを!」
「売り上げを上げられなければ、賞与カット!」
ルールが行き過ぎれば「売り上げさえ上げれば、いいんでしょ」という弊害も必ず出てきます。
このような「何としても、売り上げが必要だ!」という「①動機」があって、あと2つの要素「②機会」「③姿勢・正当化」がそろって「不正のトライアングル」が完成すれば、粉飾や横領といった「不正会計」もあっさり起こってしまうものです。
村井直志「CAATで粉飾・横領はこう見抜く」(中央経済社)より
タクシーやバス、スーパーやコンビニなど、日頃「現金」と触れる「②機会」が多い商売を考えてみましょう。
勤務する役職員が、何かの拍子に「このぐらいなら。。。」という「③姿勢・正当化」をとれば、現金着服という「不正会計」が行われてしまうのは、想像できると思います。
つまり、「売り上げを最大にできれば、経費を最小にできてしまえば、儲けが生まれるぞ、チャレンジ!」という不正会計が行われてしまうこともあるのです。
だから、「不正会計」が起こらないように「予防」し、異常点を「数字」を使って早期に「発見」する仕組みを備える「マイナスの管理会計」の知識も必要だというのです。
この「マイナスの管理会計」の知識は、組織が大きくなる過程で必ず必要になってきます。
「1000円床屋」で有名なあのQBハウスの創業者、小西國吉氏はこう言い切ります。
大銀行でも不正を働く人はいる。全国にある店を任せる以上、チェックの仕組みが必要。
数字はコミュニケーションツールです。
理事長はこれまで、経営に欠かせない「プラスの管理会計」「マイナスの管理会計」をテーマに、単著で10冊以上上梓しています。
・データ分析&可視化の新しい教科書「モダンExcel入門」(日経BP) ・会社四季報から始める 最強の会計力(東洋経済新報社、共著) ・会計チャージ(中央経済社) ・経理に配属されたら読む本(日本実業出版社) ・CAATで粉飾・横領はこう見抜く(中央経済社) ・経営を強くする会計7つのルール(ダイヤモンド社) ☞「会計7つのルール」翻訳版@台湾 ・強い会社の「儲けの公式」(ダイヤモンド社) ・会計ドレッシング10episodes(東洋経済新報社) ☞「会計ドレッシング」翻訳版@韓国 ・会計直観力を鍛える(東洋経済新報社) ・決算書の50%は思い込みでできている(東洋経済新報社) ・企画・戦略スタッフのための【入門】科学的意思決定(秀和システム) ・儲けを生み出す「どんぶり勘定」のすすめ(主婦の友インフォス情報社) ・よくわかる自治体監査の実務入門(日本実業出版社)
このほか、共著や論文なども発表しています。
テキスト等採用実績
理事長著の書籍は、大学等の「テキスト」「サブテキスト」として採用されています。(敬称略)
大分大学経済学部 経営システム学科 監査論 越智学 平成29年度(2017年度)(WEB25、P92)
青森中央学院大学 平成28年度教員選定図書 専門学校 教員選定図書②
東北大学 経済学研究科 佐野英明 2016年度 IT監査(P420) 事例研究(監査制度)P435
東北大学 経済学研究科 佐野英明 2015年度 IT監査(P413) 事例研究(監査制度)P429
青森中央学院大学 平成24年度選定図書 学院大学教員選定図書(P6)
一般社団法人ディレクトフォース「中小会社監査役の粉飾決算防止 ミニマムプラクティス」
ほか
得意なテーマは、「データ分析」「経営管理」「経営改革」「会計監査」「財務調査」「不正調査」などの「経営数字」に関する分野です。
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