「カビ型行為」こそが企業不祥事の「問題の核心」
企業の不祥事やコンプライアンス問題は「ムシ型」と「カビ型」に区別できるという、弁護士の郷原信郎氏。日本型不正行為を「カビ型」と表現していて、的を得ています。「カビ型」不正行為の特徴とその恐ろしさを一読してみてください。
日経BizGate、『郷原弁護士のコンプライアンス指南塾 「カビ型行為」こそが企業不祥事の「問題の核心」(2016年8月2日)。
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「ムシ型行為」とは、個人の利益のために、個人の意思で行われる単発的な行為をいい、「カビ型行為」とは、組織の利益のために、組織の中で長期間にわたって恒常化し、何らかの広がりをもっている行為をいう。
「ムシ型」の場合、殺虫剤を噴霧=違法行為者を厳罰
「カビ型」の場合、カビが生えた原因を除去=構造的な問題の是正
ところが、日本型不正行為「カビ型」の場合、これができない。
いったん不正行為を行っていたことを認めてしまえば、その事情の如何を問わず、容赦のない厳しい批判・非難を受けるというのが日本社会の実情であり、企業としては、建前上、「違法行為は行っていない」ということにせざるを得ない。それが違法行為の発覚、そして解決を決定的に困難にしてしまうのである。
実に根深い、「カビ型」不正。
「不正会計」にも大いに関連する「カビ型」不正。
ぜひ、ご一読ください。
日経BizGate、『郷原弁護士のコンプライアンス指南塾 「カビ型行為」こそが企業不祥事の「問題の核心」(2016年8月2日)。