病巣VS東芝粉飾の原点(後編)
「病巣 巨大電機産業が消滅する日」を上梓した江上剛氏は、こう指摘します。
毎年十何億円もの報酬をもらっていれば、確かに不正を指摘するのは難しい。やはり直接報酬をもらって、「うちを厳しく見てください」なんて言われても、忖度してしまいますよ。
であれば、金融庁がすべての上場企業から一定金額を徴収して、監査の負担に応じて配分して監査法人に支払えばいいと思うんです。金融庁が全くの第三者として、上場企業の監査法人を選んで、監査する。そんな仕組みがあればいいと思うのだけれど、誰も乗ってきませんね。
「東芝 粉飾の原点」の作者、日経ビジネス副編集長の小笠原啓氏は、これに呼応し、不正会計を予防し、早期に発見するために大切なことを指摘します。
結局、悪いことをするのは人なんです。
* 詳細は、『東芝問題「結局、悪いことをするのは人」』(日経ビジネスオンライン)をご覧ください。
(日経ビジネスオンラインは、無料登録で全文をご覧いただけます)
「不正会計」は、人が引き起こす「エラー」。
この「エラー」は、異常行動として「データ」に現れます。
「異常データ」を読み解く「異常点監査」の視点が、求められています。